前回に引き続きシリーズ二作目です。
FXの基本は「高いところで売り」「安いところで買う」が基本です。
日々変動するチャートを見ながら、どこが高値でどこが安値なのかが不透明ではありますが、サポレジ等を用いて予測する事が可能です。
しかし、いつまでも同じ範囲を往復するわけではありませんので、いつかはその予測範囲を飛び抜けるタイミングが必ず来ます。
そう言うときのために「損切り」があります。
今回は損切り関連について整理していきたいと思います。
損切り貧乏
流れに取り残されるのが嫌で急変動に飛び乗ってしまったけど、エントリー直後に反転し損失を抱えてしまい損切りする。
損切り後にその流れに付いていこうと思いドテンしたものの、また反転して損切りする。
焦れば焦るほど深みにはまっていく。
こんな経験あるかと思います。
僕も熱くなっているときや無茶なハイレバで勝負しようとするときに限って損切りを連発してしまうことが多々あります。
恥ずかしながら僕の得意技です(´・ω・`)
低レバならまだマシですが、ハイレバで損切りを連発してしまうと数回で再起不可能なレベルまで資金が落ち込みます。
なので、できるだけ損切り貧乏は回避したいです。
チャートというのは不思議な物でして、後で見るとなんてことない形をしていても、リアルタイムで見ていると期待やら不安やら先入観、時には神頼みをする時もあるくらい精神的に不安定な状態なので、全く別の物に見えてしまいます。
分析をせずに、1分や5分のような短い足でトレードをしている事が多いならなおさら混乱します。
これから右往左往しないためにもしっかりと整理していきましょう。
損切り貧乏のメカニズム
損切りを連発する人の特徴としては、急激な値動きがあると発作的にエントリーしてしまう人に多いと思います。
例えば、「あ、ブレイクした!アカン所抜けたー!」みたいな時とか、直近の足より大きく急激な値動きがあったときですかね。
騙し上げからの急落の場合、急に連続した大きめの値動きが起きるので、そういう場面を何度も見てきた人に多いかも知れません。
例えばこんな感じのチャートに遭遇したとします。
レンジを四分割にしてみました。
後で見ると①で売り、④で買いという事が誰でも分かると思いますが、リアルタイムで見ていると「そのまま抜けるんじゃ無いだろうか」と思う事が多々あります。
なので、①と④で逆張りをするのが怖いという心理状況になってくるんですね。
逆張りするにしても反転の動きを確認してからエントリーしようとして、②や③まで戻ってくるのを待ちますが、エントリーが遅れれば遅れるほど中心に近い場所でエントリーする事になります。
ビビればビビるほど、ほぼセンターでエントリーしますw
画像では中心を基点に上下に往復する場面が何度もありますので、中心に近い場所でエントリーすると、自分の建値を何度も往復する状況になり、結構しんどいですw
ハイレバであればあるほどこのストレス大きくなり、速く逃げ出したくって損切りしてしまい、何度もエントリーし直していると損切り貧乏になる仕組みになっています。
あ、ちなみにボリンジャーバンドと似ているようで考え方は全く別なので、ボリンジャーバンドを使えば良いという話ではありません。
レンジ感の考え方が全く違いますので。
損切り貧乏にならないために
熱くならないことが一番の処方箋ではありますが、人間ですので感情をコントロールすることは難しいです。
損失を早く取り戻したいと思う気持ちは痛いほどよく分かりますが、そういうときに限って上手くいきません。
ですので、できるだけ長い時間軸で分析を行い、今のレンジを見極める必要があります。
ちなみに先ほどの画像はポンド円の1分足チャートです。
画像全体で約3時間の値動きですが、①と④に滞在している時間は数分しかありません。
しかし、レンジを予測していれば①と④のポイントで逆張りを仕掛けることが可能です。
一瞬の判断に迷い悩む人は使う時間軸を長くするべきだと思います。
あと、連敗が続いているときは精神状態が異常です。
異常な状態で良いトレードが出来るとは思えません。
運良く利益が出たとしても、疲れ切って微益撤収になることが多いので、別のタイミングでトレードするのが最善の策です。
頭で分かっていても簡単にできませんがね(;^ω^)
損切りの理想型
そもそもどうして損切りが必要なのか?
自分の思惑と違う方向に推移したときに、失敗を認め損失を確定させることで被害を抑えるために行う措置です。
10PIPSの逆行で失敗だと思うのなら、その時点で損切りするべきでしょう。
しかし、値動きに一定の法則性と流れがあったとしても、ノイズと呼ばれる値動きがありますので、損切りの幅にはある程度余裕を見ておくのが基本です。
例えば、車は急ブレーキを掛けても完全に停止するまで時間がかかります。
反転時のノイズはそれに似ており、予測地点でピッタリ止まることの方が少ないです。
相場には「騙し」という値動きもありますので、なおさら狭い値幅では損切りされる可能性が高まります。
とは言え、リスクを最大限抑えたいと思うので、損切りの幅は狭ければ狭い方が嬉しいです。
どうすれば、損切りを狭く設定できるのか?を考えます。
それ以上越えないであろう場所に設定する
それ以上越えないであろう場所に損切り設定値するのが理想です。
過去に何度もそのポイントを超えているのであれば、この先もそのポイントに触れる可能性はあるわけですから、損切りになる可能性が高まります。
過去にそのポイントに触れていない場所を損切りのラインとして設定するためには、どうすればよいのか?
原則としてサポートレジスタンスの上下限以上で考える事。
チャネルやトレンドラインでも、その上下限値に基準に設定すれば損切りのリスクは低くなりますが、チャネルやトレンドラインはある程度の時間軸でないと直ぐに戻ってくるので、短い足で損切りを考えるには向いていません。
1時間くらいの足なら良いかもしれませんが。
まぁ、状況に応じて使い分けます。
先ほどと同じチャートですが、この場合どこで損切りを設定するのが正解なのかで考えると、こうなります。
売りの損切りラインは直近のレンジ上限より上に設定。
買いの損切りラインは直近のレンジ下限より下に設定。
損をしたくないので、触れて欲しくない場所に設定するのは当たり前の話です。
センター付近で損切りを設定してしまうと、損切りの幅自体多めに取らなくてはいけなくなるので、その分リスクが増えてしまいます。
なので、エントリーはできるだけ上下限で行うべきです。
当たり前の話なんですが、コレが意外に難しいんですよね。
どうして当たり前の事が出来ないのか、何が悪いのかを真剣に考える必要があると思います。
損切りは技術
損切りをするには勇気が必要です。
設定した損切りの価格を変更してしまうこともよくあります。
損切りは技術なんです。
上記で書いたように、到達しないであろう場所に損切りラインを設定するわけで、そのラインに到達したと言うことは自分の考え方が間違っていた事になります。
当然ながらレンジはブレイクしますので、どんなに上手い人で損切りする場面は出てきます。
失敗を素直に認められるのは凄いことです。
プロの技です。
ブレイク直後というのは、一気に何十PIPSも動いたり、100PIPS以上動くときも多々あります。
最悪の事態を避けるための損切りであり、損失を最小限に抑えるための損切りなので、損切りは正義なんです。
でもね、損切りって慣れていないと出来ないんです。
損切りした直後に戻ってくるなんてこともあるので、難しいんです。
なので、損切りにも練習が必要なんです。
誰でも簡単にできないリスク回避の技術なんです。
まとめ
損切りはリスク回避の技術であり、誰でも簡単にできない。
習得には練習が必要です。
損切りに終わらないためにも、できるだけレンジの上下限でエントリーする事を意識すること。
※指値エントリーも有効です。
上下限でエントリー出来れば損切りに設定する幅を狭められる。