
ストキャスティクス正しく使えていますか?
トレードにおいて、基礎が全ての土台になります。
分かっているつもりでちゃんと分かっていないかもしれないし、苦手意識を持っている人もいるかもしれない。
いい機会なので、一緒に復習しておきましょう!
ストキャスティクスとは何か

ストキャスティクスとは、株価のテクニカル分析において使用されるオシレーター系指標です。
オシレーター系指標とは、株価の相対的な強弱を示す指標のことです。 ストキャスティクスは、株価の終値を一定期間の変動幅で割った値を計算して、その値が何パーセントにあたるかを示す指標です。
ストキャスティクスは、値が0から100までの範囲で示されます。 値が0に近いほど「売られすぎ」、値が100に近いほど「買われすぎ」と判断され、逆張りの投資手法においてよく用いられます。
ストキャスティクスの計算方法
ストキャスティクスは、価格の終値を一定期間の変動幅で割った値を計算して、その値が何パーセントにあたるかを示す指標です。
ストキャスティクスは、%K、%D、Slow%Dという3つの数値を使用します。これらの数値は次のように計算されます。
2.1 %Kの計算方法
%K = (当日終値-過去n日間の最安値)÷(過去n日間の最高値-過去n日間の最安値)×100
2.2 %Dの計算方法
%D = (当日終値-過去n日間の最安値)のm日間の合計÷(過去n日間の最高値-過去n日間の最安値)のm日間の合計×100
2.3 Slow%Dの計算方法
Slow%Dは、%Dのz日の単純移動平均です。
これらの数値を理解することで、ストキャスティクスの動きをより深く理解することができます。
ストキャスティクスの目的
ストキャスティクスは、市場の行きすぎをチェックするための指標です。
相場の相対的な強弱がわかる
値が0に近いほど「売られすぎ」、値が100に近いほど「買われすぎ」と判断するための指標であり、ストキャスティクスを参考にすることで、投資判断を行うことができます。
売買タイミングを合わせやすい
ストキャスティクスは、単独で使用しても有効な指標ですが、他のテクニカル指標と組み合わせて使用することで、より精度の高い分析を行うことができます。
例えば、ストキャスティクスとMACDを組み合わせて使用することで、売買タイミングをより正確に判断することができます。
ストキャスティクスの基本的な使い方

ストキャスティクスは、市場の行きすぎを見るために使用します。
そのため、ストキャスティクスが80以上は「買われ過ぎ」、20以下は「売られ過ぎ」の領域にあるときに、ゴールデンクロスやデッドクロスが発生すると、これは強い買いまたは売りのシグナルとなります。
クロスオーバー戦略

ストキャスティクスが80以上は「買われ過ぎ」、20以下は「売られ過ぎ」で逆張りが基本的な戦略になります。
ストキャスティクスが80以上かつデッドクロスをしている場合に強い売りシグナルとなり、ゴールデンクロスの場合はストキャスティクスた20以下かつゴールデンクロスをしている場合に強い買いシグナルとなります。
また、サブウィンドウの最右部のように、ストキャスティクスが20以下でゴールデンクロスしているにもかかわらず、価格が上昇しないようなケースも多く存在するため、他の指標と併用することをお勧めします。
ストキャスティクスの注意点
ストキャスティクスは万能ではありません。他の指標よりもだましシグナルも多く、少し癖のある指標とも言えますので、扱いには注意が必要になります。
だましシグナルが多い
ストキャスティクスは偽のシグナルが多いため、基本的に単独で使う指標ではありません。
だましを回避するためには、ストキャスティクスが買われすぎである80%以上、売られすぎの20%以下に限定するか、MACDなど他の指標と併用して判断してください。
トレンド相場向きではない
ストキャスティクスはレンジ相場向けに最適化された指標ですので、トレンド相場においては本領を発揮できません。
相場状況に応じて使い分けるなどの工夫が必要になってきます。