
XMのスタンダード口座とマイクロ口座に関して最大レバレッジが888倍から1000倍に引き上げられました。
これにより、より少ない証拠金で大きい数量を扱えるようになります。
※ゼロ口座は500倍のままです。
ご存じの通りレバレッジは諸刃の剣です。
少ない資金で大きな利益を狙えることが最大のメリットでありますが、逆行に耐える余力を確保できないデメリットを併せ持っています。
特にハイレバで全力エントリーする際は、逆行はロスカットを意味していますので、ハイレバを用いる事でギャンブル性が異常に高くなってしまったり、中毒性や依存性も高くなります。
しかし、思惑通りにトレードすることができれば短期間で大金を手にすることも可能ですので、レバレッジの扱いは非常に難しいと考えています。
次の画像は私のデモトレードの結果でありますが、500万スタートで+1700万の利益を作り、現残高が2200万となったトレードの履歴です。

数ヶ月でこの利益を作ることができるのがハイレバの魅力だと思います。
大きい数量でトレードすれば大金を手にすることができるのかというと、その答えは否であります。
トレードは積み重ねられた分析力と決断力が必須です。
素人はレバレッジを効かせれば効かせるほどロスカットのリスクが高まりますので、まずはトレードスキルを数年かけて磨き上げることを優先してください。
レバレッジの考え方
レバレッジは高ければ高い方が有利なのか?
まず、レバレッジ毎の違いを把握しておきましょう。
データは証拠金計算ツールで計算した結果を抽出したものであり、ドル円レート135.927円で計算しています。
レバレッジ | 1ロット | 最大購入枚数 |
---|---|---|
500 | 2719 | 37 |
888 | 1531 | 65 |
1000 | 1359 | 74 |
一見すると、レバレッジが高い方が必要な証拠金も少なくてエントリーできる数量も増えるのでメリットしかないように見えてしまいますが、安易に考えるのは危険です。
レバレッジを高めると言うことは、注文する際の証拠金額が安くなると言うことです。
証拠金が安くなると、注文できる数量が増える仕組みになっています。
レバレッジの計算式
理屈を知るには計算式を見るのが一番早いと思いますので、次の計算式を頭の中に入れてください。
1万通貨あたりの必要証拠金=レート×1万通貨÷レバレッジ
ドル円が136円だとして、1万ドルを両替するのに必要な金額は136万円ですが、136万円をレバレッジで割ると1万通貨あたりに必要な証拠金額が算出されます。
最大全力トレードをした場合
証拠金が安くなると購入する数量が増えるのは事実です。
逆行しなければ爆益を生んでくれます。
次の表は先ほどのデータを基に最大数量でエントリーした場合の一覧表になります。
※スプレッドは考慮していません。
レバレッジ | 最大購入枚数 | 全力時の余力PIPS |
---|---|---|
500倍 | 37 | 22 |
888倍 | 65 | 12 |
1000倍 | 74 | 11 |
物事の最大値で考えた場合の話になります。
全力でトレードすることは推奨されておりません。
500倍で22PIPS、1000倍で11PIPSしか余力が残されていません。
さらに、スプレッドを2PIPS程度考慮するとその余力はさらに目減りします。
1000倍のレバレッジで全力トレードをしてしまうと、約9PIPSで強制ロスカットとなります。
500倍ですと、一応20PIPSの余力はありますので、まぁなんとか一発ギャンブルはできるかなと言った具合でしょうか・・・
しかし、いずれも余力がほとんど残されておらず、一瞬の変動で刈り取られてしまう可能性が非常に高い事が分かります。
相場状況にも依りますが数分でロスカットされてもおかしくありません。
レバレッジが高くなればなるほどそのリスクは高まります。
エントリーした時点からプラ転してそのまま一直線に利益方向へ伸びてくれれば爆益となりますが、スプレッド分のマイナスからスタートしてロスカットを目前にトレードするのは精神的にボロボロになってしまいます。
ハイレバが過ぎると一発ギャンブルで神頼みすることすら困難な状況になってしまうわけです。
実例でシミュレーションしてみる
資金10万円でシミュレーションしてみましょう。
まず、1000倍全力のケースで考えます。
・エントリー数量:74枚
・余力:9PIPS
9PIPS逆行されず、利益方向に伸びた分が利益となります。
9PIPS逆行されれば10万円を失ってゲームオーバーですが、9PIPS利益方向に伸びると約9万円の利益を得られます。
利確を50PIPSで考えるとすると、約50万円の利益となります。
次に500倍全力のケースで考えます。
・エントリー数量:37枚
・余力:20PIPS
20PIPS逆行されず、利益方向に伸びた分が利益となります。
20PIPS逆行されれば10万円を失ってゲームオーバーですが、20PIPS利益方向に伸びると約10万円の利益を得られます。
利確を50PIPSで考えるとすると、約25万円の利益となります。
50PIPS到達時点の利益はレバレッジ1000の方が当然高くなります。
しかし、余力を考えるとその成功率は極めて低い確率になるでしょう。
まだレバレッジ500倍の方が可能性は残されていると思えます。
レバレッジの適正値
誰もが楽して稼ぎたいと思っています。
特に、相場をしている人ならばその思いは強くなるはずです。
投資家は欲深い生き物なんです・・・
さて、レバレッジを高めると計算上稼げる金額はあがりますが、逆行リスクが現実的では無いことがおわかり頂けたと思います。
全力トレードをしなければ証拠金が安い方がメリットは多いですが、制御が難しいって話なんです。
人間ですから感情的になることもあると思います。
自分のお金を失えば熱くなりムキになることもあるでしょう。
勝てるトレーダーは感情を機械的にコントロールして淡々と利確と損切りを繰り返すと聞きますが、やはり私たちは素人ですので、感情にまかせたトレードをする場面もあるかと思います。
そのとき、全力でトレードする可能性が少しでもあるならば、1000倍はお勧めできません。
ノイズで死んでしまいますからね!
自分で感情を制御できないのであれば、レバレッジは押さえた方が無難だと私は思います。
高くても500倍。
上の比較でも500倍で比較していたように、500倍だと緊急事態にもそれなりに対応できてコストパフォーマンスのバランスがいい数値がと思っています。