
負けるハイレバトレーダーは、少ない資金で大きな数量をトレードするための機能だと勘違いしています。
例えば、10万円あればドル円を3ロット(30万通貨)でトレードすることが可能です。3ロットで100PIPSの利益を獲得できれば、30万円の利益になりますので、このトレードが成功すれば、10万円だった資金は40万円になっている計算になります。
レバレッジが上がると必要証拠金が安くなるので、たくさんの数量を持つことが可能になりますが、レバレッジはあくまでも資金効率を目的とした機能であり、リスクと切り離して考えなければいけません。
たくさん保有できるからと言ってたくさんの数量でトレードをしていいわけじゃない。
資金効率とリスクを混同して考えているから、ハイレバトレーダーは簡単に負けてしまうんです。
レバレッジは証拠金を抑えるためだけの機能
国内業者の最大レバレッジは25倍で、XMの最大レバレッジは1000倍まで設定することが可能です。
レバレッジが違うと、何がどう変わるのかを次の条件で簡単に表にまとめてみました。
- 口座資金:10万 円
- ドル円レート:144.624 円
比較項目 | 25倍 | 1000倍 |
---|---|---|
必要証拠金 | 57,849 円 | 1,446 円 |
購入可能な最大数量 | 0.17 (1.7万通貨) | 6.91 (69.1万通貨) |
見て分かるとおり、単純にレバレッジが40倍違うので、トレード内容も40倍違います。
レバレッジを上げれば、必要証拠金が安くなるので購入可能枚数が増えることになります。
リスクと切り離して考えなければいけない理由
例えば、先ほどの条件で最大数量のトレードをした場合、0.1ロット(1万通貨)で1PIPSの損益は次のようになります。
比較項目 | 25倍 | 1000倍 |
---|---|---|
0.1ロットで1PIPS変動の損益 | ± 170 円 | ± 6,910 円 |
ロスカットまでの余力 | 588.2 PIPS | 14.4 PIPS |
利益に関しては無制限に伸ばすことができますが、損失に関しては下限値でロスカットされてしまうリスクがあります。
1000倍のレバレッジの場合、14.4 PIPSの逆行でほぼ全額失うことになります。
14 PIPS程度の変動なんて時間帯や状況によっては数十分で動くこともありますので、10万円しかないのに数十分で10万円を失う可能性のあるトレードをやっているようでは、確実に破綻します。
まとめ:レバレッジは少ない資金でトレードするためだけの機能
ハイレバは、少ない証拠金で多くの数量をトレードするための機能だと考えている人が多いですが、そうではありません。
理論上、ハイレバを使えば多くの数量でトレードすることができますが、それはリスクを無視した誤った考え方だと言えます。
たくさん注文できるからといって安易に大きな数量でトレードすると、ちょっとの逆行で資金の大半を簡単に失えます。
勝率が80%以上あるようなスーパートレーダーがハイレバを使うならまだ分からないでもないですが、素人が一発逆転するための神ツールではないということです。
得られる利益を重視するよりも、お金を失うリスクを重視する考え方にシフトしていかなければ、いつまで経っても勝てるようにはならないですよ!