一回の失敗で資金の大半を失ってしまうようなハイレバトレードはやり方を間違えていると言えます。
ハイレバ全力トレードで勝つことが出来れば、資金を数倍に増やすことができますが、この世界で常勝はあり得ませんので、失敗することを考慮しなければ絶対生き残れません。
ハイレバトレードで負けない方法について、今回はお話ししたいと思います。
結論:ハイレバで負けない方法
- ギャンブルトレードしない
- 口座のレバレッジを強制的に下げる
- 大勝ちを狙わない
ハイレバで負けない方法はこの三つだけです。
500倍や1,000倍の様な高いレバレッジを設定した口座を使っていると、余力が数PIPSしかないような無茶なポジションを持ててしまいます。
誤差やノイズで死んでしまうようなトレードに上手いも下手もありません。それはただのギャンブルです。分析したつもりでトレードしたとしていても、それはギャンブルです。
一回のトレードで資金の数倍の利益を狙ってはいけません。そんな利益が得られるのはギャンブルトレードでしかありません。
口座のレバレッジ設定を下げて、ギャンブルできない環境を強制的に作って、そこでトレードすると勝率が上がりやすくなるはずです。
お試しください。
ハイレバでの大勝利は中毒になる
ハイレバトレーダーが破綻する理由は、ギャンブルトレードをしてしまうことです。
なぜギャンブルをしてしまうのかというと、一日で資金が数倍になるようなハイレバでの大勝利には、強烈な快感と刺激があるからです。これ以上の快楽を私は知りません。
もうね、麻薬と一緒なんです。大勝利の快楽を忘れられない中毒者なんです。
頭ではダメだと分かっていても止められないんです。中毒だから。
中毒になってしまうと、金銭感覚がゆるやかに狂い出します。
例えば、短期間で100万円の利益を作ったことがある人は、100万円の利益をまた作れると考えてしまったり、簡単に稼げた人ほどその傾向は顕著になります。
「勝てば良い。結果オーライで問題ない。」と考えます。
100万円の利益のためには、多少の犠牲は仕方がないと考えるようになり、ロスカットしては入金するという流れに慣れてしまいます。今はクレジットカード入金の規制がかかっていますので、追い金しにくくなりましたが、私がやっていた頃は規制なんてありませんでしたので、何枚もクレジットカードを併用してトレードしていました。
一度や二度のラッキーで大勝ちすることもあるでしょう。しかし、最終的には必ず破綻します。人間は調子に乗りやすい生き物です。都合よく考えてしまう生き物です。
強烈な刺激を求めることは抑えられません。
だから、中毒にならないようなレバレッジで軽くトレードするくらいがちょうど良いんです。
FXはマネーゲームです。
たかがゲームなので、命をかけるようなトレードをしてはいけません。
最適なレバレッジを考える
現在XMでは最大1,000倍のレバレッジを使うことができますが、1,000倍での全力トレードなんて数分でロスカットされてしまうようなレベルの数値であることを警告しておきます。
まずは、1000倍の恐ろしさについてお話ししつつ、最適なレバレッジを考えていきましょう。
レバレッジ1,000倍でトレードするとどうなるか
次の画像は、今現在のドル円を1万円の資金でレバレッジ1,000倍で全力トレードする場合の計算結果です。
レバレッジ1,000倍なら、一万円の資金でドル円を最大0.6ロット(6万通貨)トレードすることが可能です。
その場合、エントリーしてからロスカットまでの余力は約11PIPS。スプレッドを考慮すると8PIPS程度の余力しかありません。
8PIPSでロスカットされてしまうトレードで勝てると思いますか?
レバレッジ500倍のトレードならどうか?
次はレバレッジ500倍の場合です。
こちらは一万円で0.3ロット(3万通貨)のポジションが持て、余力が24PIPSです。スプレッドを考慮すると約20PIPSといった感じです。
少額でデイトレードをするなら、まぁありかな?と思えますが、損切りすると資金の大半を失いますので、失敗時の立て直しが難しくなります。
レバレッジ250倍の場合
最後にレバレッジ250倍の場合です。
一万円で最大0.16ロット(1.6万通貨)のポジションを持てます。この場合の余力は85PIPSですので、ハイレバで考えれば妥当なのではないでしょうか?
最適なレバレッジ設定
ここまで読んで気付いているか分かりませんが、どのレバレッジでも最初から購入枚数を0.1ロット(1万通貨)でトレードすれば、レバレッジ250倍と同じくらいの余力は残せます。
レバレッジが高くなると、1ロットあたりの必要証拠金が安くなるので、資金量に対して購入可能な数量が増える仕組みになっています。
少ないお金でたくさん買えた方が有利じゃないか!と考える人がいるかもしれませんが、私が危惧しているのはそこではありません。
人間は感情的な生き物です。特に初心者は、負けて熱くなった場面で一気に取り戻そうとしてしまいます。
熱くなって超全力トレードをしてしまうと、余力がほとんどない状態でトレードをすることになりますので、あっという間にロスカットされてしまうでしょう。
購入枚数でレバレッジはある程度コントロールすることが可能ですが、いつでも冷静にトレードできるとは限りません。なので、強制的に購入可能枚数を制限するという意味でも、口座のレバレッジは低く設定しておくべきなのです。
上記のシミュレーションで考えると、250倍が妥当なラインであり、理想はそれ以下に抑えるべきです。
まとめ
ハイレバで大勝利を収めた経験がある人は、大勝利の記憶が脳裏に焼きついて忘れられません。
トレードだけで生きていけるんじゃね?と考えるようになると完全に中毒です。
どんなプロでも、数日で資金を数倍に増やせるトレードなんてやりません。新NISAなどを見てみれば分かると思いますが、年利10%程度で優秀だと言われるのが相場の世界なんです。
ハイレバですから、多少のリスクを取ってでもリターンを狙いたくなる気持ちはよく分かります。
リスクコントロールが出来ればハイレバは怖くありませんが、私を含めて熱くなったときに冷静な判断ができる人がどれだけいるでしょうか?
すぐに損失を取り戻したいから、全力トレードをしたい!今なら追いかけて取り戻せる!とポジティブに考えてトレードして、ロスカットで終わった経験はありませんか?
自分を制御出来る自信がない人こそ、口座のレバレッジ設定を見直してください。
お金は大事です。