FXの世界では、PipsとPointsの単位が使われているため、混乱することが多いです。
XM公式サイトでも、次のように単位を混在させて表記しているので、実際のコストがいくら必要なのか分かり難くくなっています。

このページでは、PipsとPointsの使い方、計算方法について説明します。
目次
Pips(ピップス)とPoints(ポイント)の違い
項目 | Points(ポイント) | Pips(ピップ) |
---|---|---|
定義 | 為替レートの最小変動単位 | Pointsの10倍の単位 |
小数点以下の位置 | クロス円:第3位(0.001円)ドルストレート:第5位(0.00001ドル) | クロス円:第2位(0.01円)ドルストレート:第4位(0.0001ドル) |
用途 | 精密な価格表示、スプレッドやスワップの計算など | 損益計算、トレード戦略の評価など |
関係性 | 1 Points = 0.1Pips | 1 Pips = 10 Points |
クロス円の場合

計算式
- スプレッド計算式
- スプレッド * 数量 / 1000
- スワップ計算式
- スワップ * 数量 / 1000
買い注文の場合
AUD/JPYが94.777円のときに1ロット(10万通貨)で買いエントリーを行い、翌日94.888円で決済する場合。
- 新規エントリー時点(94.777円で買い)
- エントリー時点で3.1Pips(-3,100円)のスプレッド
- ロールオーバーによるスワップ発生
- ロングスワップは+4.59Points(+459円)のスワップ
- 決済時点(94.888円で決済注文)
- +11.1PIPS(+11,100円)の利益
- 収支
- 11,100 + 459 = 11,559円 の利益
売り注文の場合
AUD/JPYが94.777円のときに1ロット(10万通貨)で買いエントリーを行い、翌日94.888円で決済する場合。
- 新規エントリー時点(94.777円で買い)
- エントリー時点で3.1Pips(3,100円)のスプレッド
- ロールオーバーによるスワップ発生
- ショートスワップは-15.51Points(-1,551円)のスワップ
- 決済時点(94.888円で決済注文)
- -11.1PIPS(-11,100円)の損失
- 収支
- -11,100 + (-1,551) = -12,651円 の損失
ストレートの場合

- スプレッド計算式
- スプレッド * 数量 / 100000 * 右辺の通貨レート
- スワップ計算式
- スワップ * 数量 / 100000 * 右辺の通貨レート
買い注文の場合
AUD/USDが0.64777USDのときに1ロット(10万通貨)で買いエントリーを行い、翌日0.64888USDで決済する場合。USD/JPYは150円で計算。
- 新規エントリー時点(0.64777USDで買い)
- エントリー時点で2.3Pips(-3,450円)のスプレッド
- ロールオーバーによるスワップ発生
- ロングスワップは-2.26Points(-339円)のスワップ
- 決済時点(0.64888USDで決済注文)
- +11.1PIPS(+16,650円)の利益
- 収支
- 16,650 + (-339円) = 16,311円 の利益
売り注文の場合
AUD/USDが0.64777USDのときに1ロット(10万通貨)で売りエントリーを行い、翌日0.64888USDで決済する場合。USD/JPYは150円で計算。
- 新規エントリー時点(0.64777USDで売り)
- エントリー時点で2.3Pips(-3,450円)のスプレッド
- ロールオーバーによるスワップ発生
- ショートスワップは-1.26Points(-189円)のスワップ
- 決済時点(0.64888USDで決済注文)
- -11.1PIPS(-16,650円)の損失
- 収支
- -16,650 + (-189円) = -16,839円 の損失
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