
相場はトレンドフォローが基本です。
トレンド状況を把握するためにトレンドラインは必須ですので、FXトレーダーが最初に覚えるべきテクニカル指標はトレンドラインです。
しかし、トレンドラインの引き方には諸説あるため、トレンドラインを正しく引ける人は意外に少ないです。
- 複数点のポイントを繋ぐ
- 目立つポイントを繋ぐ
- 最初に当たる高値を繋ぐ
起点と終点を結ぶルールが違えば別のラインになってしまう。人によって全然違うトレンドラインになってしまうことも珍しくありません。
そんなトレンドラインの基本的な使い方について説明します。
トレンドラインとは

トレンドラインとは、チャート上に引かれる線のことで、トレンドの方向性や強さを示す指標のことで、エントリータイミングや損切りタイミングを判断する際に使われる代表的なツールのひとつです。
1.2 トレンドラインの種類
トレンドラインには次の二種類に分かれます。
- 上昇トレンドラインは、価格が上昇する傾向を示す
- 下降トレンドラインは、価格が下降する傾向を示す
トレンドラインの目的
トレンドラインの目的は、次のとおりです。
- トレンドの方向性や強さを把握する
- 相場の今後の動きやエントリータイミング、損切りタイミングを判断する
- トレンドラインのブレイクアウトを検知する
トレンドラインは、相場分析を行う上で非常に重要なテクニカル指標です。トレンドラインを正しく引くことで、より効率的にトレードをすることができます。
トレンドの方向性や強さを把握する

トレンドラインの角度はそのトレンドの強さを示します。急な角度のトレンドラインは強力なトレンドを示し、緩やかな角度のトレンドラインは穏やかなトレンドを示します。
急激なトレンドは価格が急激に変化する代わりに短命です。
相場の今後の動きやエントリータイミング、損切りタイミングを判断する

トレンドラインは、相場の今後の動きやエントリーと利確のタイミングを判断するのに役立ちます。
例えば画像のケースだと、次のパターンに分かれることが予測できます。押し目でエントリーを狙えますし、リスク回避の利確ポイントにもなります。それとも新しい展開を狙って待つもよしです。
- A:直近のトレンドラインにタッチして再上昇
- B:緩やかなトレンドラインにタッチして再上昇
- C:下落トレンドの開始
このように、トレンドライン付近では多くの人がアクションが起こしやすいので、大きな変化が生まれやすいポイントにもなっています。
トレンドラインのブレイクアウトを検知する

価格がトレンドラインを突破(ブレイクアウト)すると、それは新たなトレンドの始まりを示す可能性があります。
トレンドラインがブレイクすると、他のトレーダーの損切りを誘発しますので、一気に動きが加速することが多いです。そのため、ブレイクアウト戦略は短期間でも大きな利益を狙える戦略になっています。
正しいトレンドラインの引き方
トレンドラインを引くと言っても、どことどこを繋げばいいのか?
なんとなく都合良く繋がるポイントを線で結んでいる場合がほとんどです。そのため、人によって描かれるラインが変わってしまい、まったく違うトレンドラインになってしまう事も少なくありません。
ここでは正しいトレンドラインの引き方を説明します。
トレンドラインの引き方
正しいトレンドラインの引き方は次の通りです。
- 【下降トレンドの場合】最高値を起点として、最安値の前の高値に引く線
- 【上昇トレンドの場合】最安値を起点として、最高値の前の安値に引く線

この動画の場合ですと、トレンド転換したであろう安値のポイントを始点とします。
次に、トレンドラインを始点から上に移動させていき、最初に当たる安値のポイントがトレンドラインの終点となります。
言葉で説明するのが難しいので、次の動画をご覧ください。
この方法でトレンドラインを引くと、誰が引いても同じトレンドラインになります。
この引き方が基準となります。
複数のトレンドラインを引く方法

トレンドラインを複数本引くことで、トレンドの状況を細分化できますので、次のポイントが予測しやすくなるメリットがあります。
最初のトレンドラインをアウターラインと呼び、二本目のラインをミドルラインと呼びます。三本目がある場合はインナーラインとなります。
まず最初に、アウターラインを正しいトレンドラインの引き方の方法で引きます。次に、アウターラインの終点をミドルラインの始点として、同じルールで線を引いてください。
インナーラインも引けそうなら引いて構いません。
これにより、トレンドの過熱感が分かりやすくなります。
トレンドラインの調整
リアルタイムの相場を追いながらトレンドラインを引く場合には調整が必要です。
最新のトレンドラインの終点を相場に併せて動かさなければいけません。
トレンドラインを調整しなければいけないような状況の時、方向性が見えにくくなりますので、価格がトレンドラインから離れるのを待つなどした方が安全です。