
MACD正しく使えていますか?
トレードにおいて、基礎が全ての土台になります。
分かっているつもりでちゃんと分かっていないかもしれないし、苦手意識を持っている人もいるかもしれない。
いい機会なので、一緒に復習しておきましょう!
MACDとは

MACDは、Moving Average Convergence/Divergenceの略称で、移動平均線が収束(Convergence)または発散(Divergence)するポイントを見つけることで、相場の状況を判断するために使われています。
MACDは、短期と長期の移動平均線(EMA)の差を利用して、価格の上昇トレンドや下降トレンドを見つけ出すためのツールです。
この記事では、まずMACDが何であるか、その特徴と意義、そしてMACDの構成要素であるMACD線とシグナル線について詳しく説明します。これらの基本的な理解を深めることで、MACDを効果的に活用し、FXトレードの成功につなげることができます。
MACD線とシグナル線
MACDは「MACD線」と「シグナル線」の2つのラインで構成されており、この2本の線の推移でトレンドや売買タイミングを判断できるようになっています。
MACD線は、短期EMA-長期EMAで表すことができ、シグナル線はSMAです。
MACDの目的
MACD(Moving Average Convergence Divergence)の主な目的は、相場のトレンドを識別し、トレンドの強度とトレンドの転換点を把握する事を目的としています。
トレンドの方向

MACDは、短期的な移動平均と長期的な移動平均の間の関係に基づいて市場のトレンド(上昇トレンドまたは下降トレンド)を示します。
トレンドの強度

MACDラインとシグナルラインの間の距離は、トレンドの強度を示します。これら2つのラインが離れているほどトレンドは強く、ラインが近づくほどトレンドは弱くなっています。
トレンドの転換点

MACDラインとシグナルラインが交差するとき、トレンドの転換点を示します。
画像では、赤色の線がシグナルライン、シルバーの線がMACDラインです。
MACDラインがシグナルラインを上回った場合、上昇トレンドの開始を示します。MACDラインがシグナルラインを下回った場合、下降トレンドの開始を示します。
MACDの基本的な使い方
MACDにはいくつかの使い方があります。
- MACDを用いた売買タイミングの判断
- MACDによるトレンド分析
- ゼロラインからの位置
- MACDとダイバージェンス
エントリーするポイントや、利確するポイントの目安とするのが分かりやすいので、人気ツールになっています。
MACDを用いた売買タイミングの判断

MACD線がシグナル線を下から上に抜けるように交差するケースは「ゴールデンクロス」と呼ばれ、買いのサインとされています。
反対に、上から下に抜けるように交差するケースは「デッドクロス」と呼ばれ、売りのサインです。
MACDによるトレンド分析

MACD線とシグナル線の位置や傾きを活用して、トレンドを把握する方法もあります。
MACD線とシグナル線の位置がゼロラインよりも上のプラス領域にあり、上向きに傾いている場合は上昇トレンド、反対に2つの線がゼロラインよりも下のマイナス領域にあり、下向きになっている場合は下降トレンドと判断することが可能です。
ゼロラインからの位置

ゴールデンクロスやデッドクロスは、ゼロラインから離れたところで発生するほど売買サインとしての信頼度が高いといわれています。
MACDとダイバージェンス

ダイバージェンスとは、価格の動きとテクニカル指標の動きが逆行している状態のことです。ダイバージェンスの発生は、トレンド転換のサインとなります。
MACDを活用する際の注意点
MACDは多機能なので便利ではありますが、使用にはいくつか注意すべきポイントがありますので、頭に叩き込んでおく必要があります。
MACDの限界と課題
MACDには、通常の移動平均線による分析と比べて、トレンドの転換点を発見しやすいというメリットがありますが、反応が早い分ダマシが発生しやすくなる点には注意が必要です。
MACDとレンジ相場の関係

特に、相場の方向性が定まらない「レンジ相場」では、ダマシが発生しやすくなる傾向があります。一般的に、MACDはトレンド相場においては売買サインとしての信頼性が高いですが、レンジ相場ではその信頼性が低下します。
MACDと他のテクニカル指標との組み合わせ

MACDだけを頼りにするのではなく、他のテクニカル指標と組み合わせて使用することで、より確実な売買判断が可能になります。例えば、トレンドを確認するための移動平均線や、売買のタイミングを示すストキャスティクスと組み合わせることが一般的です。